リコリス・リコイル[本/雑誌] 7 (MFコミックス フラッパーシリーズ) (コミックス) / 備前やすのり/作画 SpiderLily/原作

リコリス・リコイル コミック7巻 読了レビュー

備前やすのり先生による作画、SpiderLily原作の「リコリス・リコイル」コミック第7巻を読了しました。アニメの興奮冷めやらぬまま、コミカライズ版で物語の深淵を覗けることに感謝しつつ、ページをめくりました。今回も、ミズキとクルミの活躍、そして何より千束とたきなの絆の強さが、読者の心を鷲掴みにする展開でした。

物語の核心に迫る展開とキャラクターたちの成長

第7巻では、物語が大きく動きます。これまで断片的に描かれてきた「アラン機関」の真の目的、そしてリコリスという存在の暗部が、より鮮明に浮き彫りになってきます。特に、これまで謎に包まれていた「アラン機関」の幹部たちが姿を現し、その冷酷さと組織の規模に改めて圧倒されました。彼らがリコリスをどのように利用し、どのような目的のために暗躍しているのかが、詳細に描かれており、物語の奥行きを一層深めています。

そして、その中で揺るぎなく輝きを放つのが、我らが千束とたきなです。第7巻における彼女たちの関係性は、単なるバディを超え、互いを深く理解し、支え合う「家族」のような絆へと進化しているように感じられました。千束の奔放さと優しさ、そしてたきなの真面目さと内に秘めた情熱。この二つの個性がぶつかり合い、そして補完し合う様は、何度見ても胸を熱くさせられます。特に、困難な状況に直面した際の二人の連携プレーは圧巻でした。言葉を交わさずとも通じ合う信頼関係、そして窮地を救うための閃き。これこそが、リコリス・リコイルの魅力の根幹なのだと再確認しました。

また、ミズキとクルミの存在感も増しています。ミズキの持ち前の明るさと行動力、そしてクルミのハッキング能力と的確な情報提供。この二人もまた、千束とたきなにとって欠かせない存在であり、彼女たちの活躍がなければ物語は成り立たないでしょう。第7巻では、彼女たちが抱える過去や葛藤も少しずつ描かれ、キャラクターとしての深みが増しています。特にクルミの過去については、今後の展開でどのように掘り下げられていくのか、非常に期待が持てます。

アクションシーンの迫力と心に響くセリフ

備前やすのり先生の作画は、今回も期待を裏切りませんでした。アクションシーンの躍動感と臨場感は、読んでいるこちらまで手に汗握るほどです。銃撃戦の激しさ、ナイフ捌きの俊敏さ、そしてリコリスならではの特殊能力を駆使した戦いの描写は、まさに圧巻。キャラクターたちの表情や動き一つ一つに、彼らの感情が込められており、ただ激しいだけでなく、ドラマチックな展開をより一層盛り上げていました。

そして、この作品のもう一つの魅力は、心に響くセリフの数々です。第7巻でも、千束をはじめとするキャラクターたちが発する言葉は、読者の心に深く突き刺さります。特に、困難に立ち向かう決意を語るシーンや、互いを励まし合う場面でのセリフは、キャラクターたちの生き様を象徴しており、感動を呼び起こします。些細な日常会話の中にも、彼らの価値観や人間性が垣間見え、キャラクターへの愛着を深めてくれます。

新キャラクターと今後の展開への期待

第7巻では、新たなキャラクターも登場し、物語にさらなる波紋を投げかけています。彼らがどのような役割を担い、千束たちとどのように関わっていくのか、非常に興味深いです。特に、「アラン機関」との対立が本格化する中で、彼らがどのような脅威となるのか、そして千束たちがどのように立ち向かっていくのか、続きが待ちきれません。

また、これまで謎に包まれていた「アラン機関」の黒幕の存在や、リコリス制度の裏側についても、さらに踏み込んだ描写が期待されます。第7巻で提示された伏線が、今後の展開でどのように回収されていくのか、読者の想像力を掻き立てます。

まとめ

「リコリス・リコイル」コミック第7巻は、物語の核心に迫る衝撃的な展開、キャラクターたちの更なる成長、そして迫力満点のアクションシーンと、見どころ満載の一冊でした。千束とたきなの絆の深まり、ミズキとクルミの活躍、そして新キャラクターの登場により、物語はますます面白さを増しています。アニメでこの作品に触れた方はもちろん、まだ未読の方にも、ぜひ手に取っていただきたい作品です。次巻で、この物語がどのように展開していくのか、今から非常に楽しみです。

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