『古見さんは、コミュ症です。』1-25巻セット 購入レビュー
『古見さんは、コミュ症です。』との出会い
今回、『古見さんは、コミュ症です。』の1巻から25巻までのセットを中古で購入しました。以前から気になっていた作品ではあったのですが、なかなか手を出せずにいました。しかし、友人からの熱烈なすすめもあり、この機会に全巻通して読んでみようと決意した次第です。
届いたセットは、予想以上に状態が良く、目立った傷みや汚れもほとんどありませんでした。中古品であることを考えると、大変満足のいく状態です。早速、1巻から手に取り、物語の世界に飛び込みました。
1巻-5巻:コミュ症ヒロインの魅力に引き込まれる
1巻を読み始めた瞬間から、古見硝子(こみ しょうこ)というキャラクターの独特な魅力に心を奪われました。彼女は「コミュ症」であり、極度の「コミュニケーション障がい」を抱えています。そのため、周りの人々と上手く会話ができず、周りからは不良や変わり者だと思われてしまうことも。
しかし、彼女の本当の姿は、誰よりも繊細で、周りの人のことを気遣い、友達を求めている、とても心優しい女の子なのです。そのギャップが、読者の心を掴んで離しません。
物語は、そんな古見さんの「友達を100人作る」という壮大な目標に、ひょんなことから巻き込まれた只野仁人(ただの ひとひと)という、いたって普通の男子高校生が、古見さんの「友達」になっていく過程を描いています。
只野くんは、古見さんのコミュニケーション障がいを理解し、彼女のペースに合わせて、少しずつ距離を縮めていきます。彼の懸命なサポートや、古見さんを理解しようとする優しさに、読んでいるこちらも応援したくなる気持ちでいっぱいになります。
この初期の巻では、古見さんのコミュ症ゆえの勘違いや、それを周囲がどう受け止めるのか、といった日常のドタバタがコミカルに描かれており、思わず笑ってしまう場面がたくさんあります。しかし、その一方で、古見さんの内面にある孤独や、友達を求める切実さも丁寧に描かれており、感情移入せずにはいられません。
6巻-15巻:個性豊かな登場人物たちの友情
物語が進むにつれて、古見さんと只野くんの周りには、さらに個性豊かなキャラクターたちが集まってきます。長谷川さん、地獄先生、万場木さんなど、一人ひとりが強烈な個性を放ちながらも、古見さんのことを理解し、受け入れてくれる存在になっていきます。
特に印象的なのは、それぞれのキャラクターが抱える「個性」や「悩み」が、古見さんのコミュニケーション障がいと重なる部分があるということです。例えば、只野くんの妹・灯(あかり)の「他人にどう見られているか」を過剰に気にする様子や、加藤さんの「人との距離感」の難しさなど、読者自身が共感できるような普遍的なテーマが描かれています。
そして、これらのキャラクターたちが、古見さんのために奮闘したり、彼女を助けようとしたりする姿は、読んでいるこちらの胸を熱くさせます。友情とは、相手の「個性」を認め、尊重することなのだと改めて感じさせられました。
また、この時期になると、古見さんのコミュ症が少しずつ克服されていく様子も描かれます。それは劇的な変化ではなく、周囲の温かいサポートや、彼女自身の努力によって、ほんの少しずつ、しかし確実に前進していくのです。その微細な変化に、読者は静かな感動を覚えます。
16巻-25巻:成長と絆の深まり
後半の巻では、物語はさらに深みを増していきます。古見さんの「友達」は着実に増え、彼女の日常はより豊かになっていきます。しかし、コミュ症という特性が完全に消え去るわけではありません。むしろ、その特性と向き合いながら、どのように社会と関わっていくのか、というより現実的なテーマが描かれるようになります。
只野くんとの関係も、単なる友達から、より深い愛情へと発展していく様子が描かれ、読者にとってはたまらない展開です。二人の間の、言葉にならない繊細なやり取りや、お互いを想う気持ちが、静かに、しかし力強く伝わってきます。
また、登場人物たちの過去や、それぞれの抱える葛藤がより深く描かれることで、物語に奥行きが生まれています。それぞれのキャラクターが、古見さんとの出会いを通してどのように成長していくのか、その変化を見守るのもこの作品の大きな魅力です。
特に、文化祭や修学旅行といった、高校生活の大きなイベントを通して、キャラクターたちの絆がより一層強固になっていく様子は、青春の輝きに満ちています。それぞれのキャラクターが、自分の殻を破り、新たな自分を発見していく姿は、読者に勇気を与えてくれます。
まとめ
『古見さんは、コミュ症です。』1-25巻セットは、単なるラブコメディに留まらない、人間ドラマとして非常に完成度の高い作品でした。
古見さんのコミュ症という特性を通して、コミュニケーションの難しさ、友情の大切さ、そして「個性」を認め合うことの尊さを、ユーモアを交えながらも、時に切なく、時に温かく描いています。
登場人物一人ひとりが魅力的で、彼らが織りなす人間関係は、読んでいるこちらも温かい気持ちにさせてくれます。只野くんの優しさ、古見さんの健気さ、そして周囲の友人たちの温かさ。それらが合わさることで、この作品は唯一無二の輝きを放っています。
コミュ症というテーマを扱いながらも、決して暗くならず、むしろ希望に満ちた物語である点が素晴らしいです。読後感は、清々しく、そして心が温まるもの。この作品に出会えて本当に良かったと感じています。
まだ読んだことのない方には、ぜひ一度手に取ってみることを強くおすすめします。きっと、あなたも古見さんの魅力に、そしてこの作品の温かさに、心を奪われることでしょう。
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