【中古】まっすぐにいこう。 9/集英社/きら(文庫)

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【中古】まっすぐにいこう。 9/集英社/きら(文庫)

【中古】まっすぐにいこう。 9/集英社/きら(文庫)感想レビュー

作品情報と購入経緯

今回レビューするのは、集英社から刊行されているきら先生の「まっすぐにいこう。」シリーズの第9巻です。中古市場で入手したのですが、それまでこの作品に触れたことがなく、たまたま目にした表紙の可愛らしさと、「まっすぐ」というタイトルに惹かれて購入しました。漫画喫茶や図書館で偶然目にする機会はあったものの、読むタイミングが合わず、今回が初読となります。中古品なので、多少の傷みは覚悟していましたが、保存状態は比較的良好で、気持ちよく読むことができました。

あらすじと主要キャラクター

「まっすぐにいこう。」は、主人公である、「まっすぐ」という名前の(ところが、本当の名前は「まどか」というらしい)柴犬の日常を描いたコメディ漫画です。彼女の周りには、飼い主の「お母さん」、お母さんの友人である「お父さん」、そしてお父さんの飼い犬である「イエティ」といった個性豊かなキャラクターたちが登場します。第9巻では、これまでのエピソードの積み重ねもあり、キャラクターたちの関係性がより深まり、それぞれの個性が際立っています。特に、まっすぐとイエティの「犬同士」のやり取りは、見ているだけで癒されますし、時に人間顔負けの哲学的な(?)会話が繰り広げられるさまは、この作品の大きな魅力と言えるでしょう。

特筆すべき点

1. 癒やしのコメディ

この漫画の最大の魅力は、何と言ってもその「癒やし」の力にあると思います。日常の些細な出来事を、まっすぐの視点を通して描くことで、読者は「そうだ、そうだ」と共感したり、思わず「くすっ」と笑ってしまったりします。特に、犬という生き物の「まっすぐ」で純粋な感情表現が、人間の複雑な感情を映し出す鏡のようにも感じられます。第9巻でも、その「癒やし」のトーンは健在で、疲れた心を優しく包み込んでくれるような読後感がありました。

2. キャラクターの愛らしさ

まっすぐはもちろんのこと、登場するキャラクターは皆、どこか憎めない愛らしさを持っています。お母さんの「人間らしさ」、お父さんの「男らしさ」、そしてイエティの「クールさ」、それぞれが「まっすぐにいこう。」の世界観を豊かに彩っています。特に、犬たちの「犬語」と、それを人間がどのように解釈するのか、という部分の描写が秀逸です。第9巻では、新たなキャラクターの登場や、既存キャラクターの意外な一面が描かれることもあり、飽きさせない工夫が凝らされています。

3. きら先生の絵柄

きら先生の描く絵柄も、この作品の魅力を語る上で欠かせません。シンプルでありながらも、キャラクターの表情や感情が豊かに表現されており、見ているだけで心が和みます。特に、まっすぐの「困った顔」や「嬉しそうな顔」は、筆舌に尽くしがたい愛らしさです。第9巻でも、その繊細で温かみのあるタッチは変わらず、ページをめくるたびに癒やされました。

第9巻で特に印象に残ったエピソード

第9巻で特に印象に残っているのは、「ある特別な日」にまつわるエピソードです。この日は、お母さんや、お父さん、そしてまっすぐにとって、それぞれにとって意味のある日でした。その日をどのように過ごし、どんな出来事が起こるのか、という展開は、読者にも「自分ならどうするだろう」と考えさせられるものでした。また、イエティが普段見せないような一面を見せるシーンもあり、彼の「ツンデレ」(?)な部分が垣間見えたのが嬉しかったです。犬たちの「友情」とも「ライバル関係」とも言えるような、複雑な関係性が描かれており、単なるペット漫画に留まらない深みを感じました。

まとめ

「まっすぐにいこう。」第9巻は、「癒やし」、「笑い」、そして「感動」といった、読者に寄り添う要素が満載の一冊でした。日常に疲れた時、ちょっとした気分転換をしたい時に手に取るには最適な漫画だと思います。キャラクターたちが「まっすぐ」に生きている姿を見ていると、自分自身も「まっすぐ」に生きてみよう、と思わされるような、そんな力をもらえます。犬好きはもちろんのこと、「ほっこり」したい全ての人におすすめしたい作品です。中古品での購入でしたが、内容の素晴らしさは色褪せることなく、むしろ「長く愛されている作品」であるという実感を与えてくれました。シリーズをまだ読んだことのない方にも、この第9巻からでも十分に楽しめると思いますし、きっと続きを読みたくなるはずです。きら先生の描く「まっすぐ」な世界に、ぜひ触れてみてください。

上の文章は個人的な感想です。下記サイトで正確な情報をお確かめください

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