【中古】ハイスコアガール 9 /スクウェア・エニックス/押切蓮介(コミック)

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【中古】ハイスコアガール 9 /スクウェア・エニックス/押切蓮介(コミック)

ハイスコアガール 9巻 懐かしさと胸キュンが加速する、さらなる熱闘!

スクウェア・エニックスから刊行された、押切蓮介先生による大人気コミック「ハイスコアガール」の第9巻。前巻からの熱をそのままに、さらにキャラクターたちの関係性が深まり、ゲームへの愛も熱を帯びていく、まさに「ハイスコアガール」の真骨頂とも言える一冊でした。

あの頃のゲームセンターが蘇る、臨場感あふれる描写

本作の最大の魅力は何と言っても、90年代のゲームセンターをリアルに再現した描写です。第9巻でも、「ストリートファイターII」をはじめとする当時の名作タイトルが、キャラクターたちの熱いバトルの中で鮮やかに蘇ります。リュウの「波動拳」や、ケンの一撃必殺技の応酬など、セリフや技名を聞くだけで当時の興奮が蘇ってくるかのようです。ボタンを連打する指の動き、筐体から漏れる独特の音、そして対戦相手との間の緊迫感。それら全てが押切蓮介先生の筆致によって、まるでその場にいるかのように克明に描かれています。プレイしているキャラクターたちの表情もまた秀逸で、勝利への執念、敗北への悔しさ、そして何よりもゲームへの純粋な愛情がひしひしと伝わってきます。読んでいるこちらも思わず熱くなって、ゲームセンターに通っていた頃の感覚が蘇ってくるから不思議です。

キャラクターたちの成長と揺れ動く心情

主人公のハルオと大野さんの関係性は、第9巻でさらに複雑な様相を呈します。お互いを意識し、言葉にできない想いを抱えながらも、ゲームという共通言語を通じて繋がっていく二人。その描写は、甘酸っぱさと切なさが入り混じり、読者の胸をキュンキュンとさせます。特に、二人がゲームを通して互いのことを理解していく過程は、丁寧かつ繊細に描かれており、「ハイスコアガール」ならではの魅力と言えるでしょう。ハルオの鈍感さも健在ですが、それすらも愛おしく思えてしまうから不思議です。大野さんのクールな振る舞いの裏にある、ハルオへの特別な感情も垣間見え、今後の展開がますます気になります。他のキャラクターたちも、それぞれの思惑や悩みを抱えながら物語を彩っています。特に、 amistad ( amistad はポルトガル語で「友情」を意味し、ここでは友情を深めるキャラクターたちを指す)の面々が、ハルオや大野さんの関係性に良い影響を与えたり、時には波紋を投げかけたりする様子は、物語に深みを与えています。

懐かしのBGMや効果音まで聞こえてくるかのような演出

「ハイスコアガール」は、単にゲームを題材にした漫画ではありません。当時のゲーム音楽や効果音までもが、押切蓮介先生の緻密な描写とキャラクターのセリフによって、脳裏に直接響いてくるかのような錯覚に陥ります。「♪♪♪」といったオノマトペで表現されるSEや、BGMを彷彿とさせる効果線など、視覚的な演出も秀逸です。読めば読むほど、あの頃のゲームセンターの喧騒や、ゲームをプレイしていた熱狂が蘇ってくるのです。「この場面でこのBGMが流れたら最高だな」と、勝手に脳内再生して楽しんでしまうこともしばしばです。ゲーム好きはもちろんのこと、当時のゲームセンターを知らない世代でも、ハルオや大野さんたちの純粋な感情に触れることで、きっとこの作品の魅力に引き込まれるはずです。

9巻を読み終えて

「ハイスコアガール」第9巻は、懐かしさ、胸キュン、そして熱いゲームバトルが凝縮された、ファンならずとも必読の一冊です。キャラクターたちの成長、秘められた想い、そしてゲームへの揺るぎない愛が、押切蓮介先生の圧倒的な画力とストーリーテリングによって、読者の心を掴んで離しません。次巻への期待も高まるばかりで、ハルオと大野さんの関係がどうなっていくのか、そしてどのようなゲームバトルが繰り広げられるのか、今から待ちきれません。ゲームセンターの熱気、青春の甘酸っぱさ、そして何よりも純粋な「好き」という気持ち。「ハイスコアガール」は、それら全てを詰め込んだ、宝物のような作品です。

まとめ:
「ハイスコアガール」第9巻は、 90年代ゲームセンターの熱気と、キャラクターたちの成長、そして甘酸っぱい人間ドラマが絶妙に融合した、まさに「傑作」と呼ぶにふさわしい一冊でした。押切蓮介先生の描く、ゲームへの愛とキャラクターへの愛情がひしひしと伝わってきて、読後感は最高です。ハルオと大野さんの関係の進展にドキドキし、懐かしのゲームたちに胸を熱くさせられ、エンターテイメントとしての完成度の高さに感嘆しました。次巻が待ちきれない!

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